計算のしくみ
この計算機はタイルを張る面積に追加分を加え、選んだくし目ゴテで一袋が施工できる面積で割ります。
面積 = 長さ × 幅
追加分を含む面積 = 面積 × (1 + 追加分 ÷ 100)
袋数 = ⌈ 追加分を含む面積 ÷ 袋あたりの施工面積 ⌉
袋の総重量 = 袋数 × 袋の重量
⌈ ⌉ は次の一袋への切り上げを表します。それより前の段階では何も丸めません。
施工面積の数値の出典
タイル接着剤のメーカーは、製品ごとの技術データシートに施工面積の表を公表しています。決まったくし目ゴテで一袋が施工できる面積です。製品の選択肢では、よく使われる二種類の角溝くし目ゴテについてこれらの表を使い、すべての範囲で少ない方の値を採っています。
- CUSTOM VersaBond(TDS-119):50 lb 袋あたり、1/4 × 1/4 × 1/4 in の溝で 85〜95 sq ft、1/4 × 3/8 × 1/4 in の溝で 60〜67 sq ft。
- TEC Full Set Plus(380/381):同じ二種類のくし目ゴテで、50 lb 袋あたり 95〜105 sq ft と 65〜75 sq ft。
- LATICRETE 252 Silver(DS-676):50 lb 袋あたり、1/4 × 1/4 in の溝で 80〜95 sq ft、1/4 × 3/8 in の溝で 60〜70 sq ft。
三つのデータシートはいずれも、施工面積が下地、タイル、くし目ゴテ、現場の条件によって変わると明記しています。データシートへのリンクは「出典」に掲載しています。ほかの接着剤や別のくし目ゴテの場合は、袋の表を読んで「施工面積を自分で入力」を選んでください。
くし目ゴテがもっとも重要な理由
床に残る接着剤の量は、くし目ゴテの溝で決まります。溝が深いほど山が高くなり、同じ一袋で施工できる面積は小さくなります。上の三つの表のいずれでも、1/4 × 3/8 in の溝は 1/4 × 1/4 in の溝より袋あたりの施工面積が 25〜32% 少なくなっています(少ない方の値で 85 → 60、95 → 65、80 → 60 sq ft)。どちらのくし目ゴテが必要かわからない場合は、深い溝で計算してください。袋数が多い方の結果になります。
現場での接着剤の付着の確認
溝の目的は、タイルを押し込んだあと、その下に接着剤の層がすき間なく残るようにすることです。TEC と LATICRETE のデータシートには確認方法が書かれています。タイルを張り、はがして裏面を見るというものです。CUSTOM のデータシートは、乾燥した場所で 80% 以上、水まわりと屋外で 95% 以上の接着面積を求め、タイルの縁がすべて支持されていることを求めています。大判タイルについては、CUSTOM と TEC のデータシートがより大きな溝やタイル裏面への塗り付け(バックバタリング)に触れています。どちらも表より多くの接着剤を使うため、そのために追加分の欄があります。
購入する前に
一つの製品の袋はまとめて一度に購入し、未開封の袋の返品を店が受け付けているなら一袋を予備に取っておいてください。データシートで、その接着剤を使える床の種類、袋あたりの練り水の量、練った接着剤の可使時間を確認し、表面が乾く前に塗り広げられる量だけを練ってください。先に床の不陸を直す必要がある場合はセルフレベリング材計算機でその量を見積もり、目地材は目地材計算機で別に見積もってください。
計算例
入力
- 測り方
- 床の長さ × 幅
- 床の長さ
- 12 ft
- 床の幅
- 10 ft
- 接着剤の製品
- CUSTOM VersaBond – 50 lb 袋あたり 85 / 60 sq ft(≈ 7.9 / 5.6 m²)
- くし目ゴテの溝
- 1/4 × 3/8 × 1/4 in(6 × 9 × 6 mm)角溝
- 追加分
- 0 %
結果
- タイルを張る面積
- 120 sq ft
- 追加分を含む面積
- 120 sq ft
- 使用した袋あたりの施工面積
- 60 sq ft
- 袋数
- 2
- 袋の総重量
- 100 lb (0.05 short tons)
よくある間違い
- 別のくし目ゴテの施工面積を使う。ここで使っているデータシートでは、溝を 1/4 × 1/4 in から 1/4 × 3/8 in に変えると、袋あたりの面積が四分の一から三分の一ほど減ります。
- タイルのサイズだけでくし目ゴテを選ぶ。溝は、タイルを押さえ付けたあとにその下に十分な接着剤が残るものでなければなりません。張り始めにタイルを一枚はがし、裏面への付着を確認してください。
- バックバタリングを忘れる。大判タイルや石の裏面への塗り付けは施工面積の表に含まれておらず、追加の接着剤が必要です。
- 使いきれない量を練る。バケツや床の上で表面が乾いた接着剤は、練り直さずに廃棄しなければなりません。
- 一つの現場で別々の製品を買う。施工面積、練り水の量、オープンタイムは接着剤ごとに異なります。一つの製品に統一し、その説明書に従ってください。
前提条件と限界
- 製品の選択肢では、選んだくし目ゴテについて各メーカーのデータシートにある 50 lb 袋あたりの施工面積を使い、範囲の少ない方の値を採るので、見積もりは接着剤が多めになる方向に寄ります。
- 施工面積は面積全体に均一に当てはまるものとします。平らでない床や、バックバタリングが必要なタイルでは、より多く使います。
- 床モードでは面積を長さ × 幅とします。ほかの形の場合は面積を直接入力してください。
- 袋数は切り上げて整数にします。目地材、プライマー、防水シート、セルフレベリング材は別の製品で、それぞれの計算機やデータシートがあります。
よくある質問
タイル接着剤 50 lb 一袋でどのくらいの面積を張れますか?
主にくし目ゴテによって決まります。ここで使っているデータシートでは、製品によって、1/4 × 1/4 × 1/4 in の角溝くし目ゴテで 50 lb 袋あたり 80〜105 sq ft、1/4 × 3/8 × 1/4 in の角溝で 60〜75 sq ft とされています。表は各メーカーが独自に公表しているので、購入する接着剤のものを使ってください。
計算機が範囲の少ない方の値を使うのはなぜですか?
表は積算用の数値で、実際の施工面積は床やタイルによって変わるからです。少ない方の値を使えば、部屋の途中で足りなくなるより、少し余る可能性の方が高くなります。
どのサイズのくし目ゴテを使えばよいですか?
データシートには、くし目ゴテはタイルのサイズと種類、床の平滑さによって決まると書かれています。CUSTOM は、タイルの下の接着面積を乾燥した場所で 80% 以上、水まわりと屋外で 95% 以上とし、タイルの縁が支持されていることを求めています。接着剤とタイルの説明書に従い、張ったばかりのタイルをはがして確認してください。
使う接着剤がリストにない場合は?
「施工面積を自分で入力」を選び、袋やデータシートにあるお使いのくし目ゴテでの袋あたりの施工面積を入力してください。総重量を知りたい場合は袋の重量も入力します。
壁タイルにも使えますか?
はい、接着剤が壁に使えるものであれば使えます。壁の面積を合計して窓とドアを差し引き、「面積がわかっている」モードで、壁に使うくし目ゴテの施工面積とともに合計を入力してください。
出典
- VersaBond Professional Thin-Set Mortar (TDS-119) — Custom Building Products. 「50 LB 袋あたりの施工面積(平方フィート)」:1/4" x 1/4" x 1/4" の角溝くし目ゴテで最小「85 sq. ft.」~最大「95 sq. ft.」、1/4" x 3/8" x 1/4" の角溝くし目ゴテで「60 sq. ft.」~「67 sq. ft.」(プリセットでは 85 と 60 を使用)。
- Full Set Plus Unmodified Thin Set Mortar (380/381) Product Data Sheet — TEC Specialty Products. 「50 lbs.(22.68 kg)あたりの施工面積の目安」:1/4" x 1/4" x 1/4" の角溝くし目ゴテで「95-105 sq. ft.」、1/4" x 3/8" x 1/4" の角溝くし目ゴテで「65-75 sq. ft.」(プリセットでは 95 と 65 を使用)。
- 252 Silver Data Sheet (DS-676) — LATICRETE International. 「1/4" x 3/8"(6 mm x 9 mm)のくし目ゴテで……50 lb 袋あたり約 60–70 ft2」、「1/4" x 1/4"(6 mm x 6 mm)のくし目ゴテで……50 lb 袋あたり約 80–95 ft2」(プリセットでは 60 と 80 を使用)。
- NIST Handbook 44, Appendix C – General Tables of Units of Measurement — National Institute of Standards and Technology. 単位の厳密な定義:1 in = 2.54 cm、1 yd³ = 27 ft³、1 US gal = 231 in³、1 lb = 0.45359237 kg。
計算方法の確認日:2026年11月3日